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早期退職優遇制度は優秀な社員から辞める、は本当か?

外資系企業

早期退職優遇制度を使う会社が

コロナ前から日本でどんどん、増えています。

  

一方で、

早期退職優遇制度を使うと

会社に残って欲しい優秀な人が辞めて

辞めてほしい人が残ってしまうから

早期退職優遇制度は愚策

と、聞いたことはないでしょうか。

 

本日は、

早期退職優遇制度について

ちょっと目線を変えて

考えてみましょう!





早期退職優遇制度は優秀な社員から辞める、は本当か?

筆者はどういうわけだか

外資系企業の本社所属にて

大企業の役員と非常に近い立場で

しがないサラリーマンをやっています。

 

筆者自身は、大したことありません。

ただのサラリーマンです。

 

しかしながらこの立場だと

大企業の役員や社長、彼らを取り巻くコンサルなど

経営のプロの情報がそれなりに入ってきまして

経営者がどう考えているのかに触れる機会が

非常に多くなりました。

 

そこで本日は、

社長や、役員といった経営層の目線から

早期退職優遇制度がなぜ行われ続けるのかについて

考えてみましょう。

 



 

社長未満は、誰が辞めても会社は変わらない

最初から辛口に行くのですが

残酷な事実として

ぶっちゃけた話

社員が会社を辞めても

会社には大したインパクトはありません

 

「そんなことない!」

「会社は下々の力で成り立っているんだ!」

「社員を駒のように使う会社なんてロクでもない!」

と、思うでしょうか。

 

そんな気持ちは、筆者だって同じです。

 

しかしここで冷静に考えたいのは

会社というのは

最終的に社長一人が経営方針を決定します

  

株式会社であれば、

株主がOKを出して、社長が決定して、経営方針が決定されます

この方針に基づいて

各事業部に指令が飛び、下々が動きます。

 

つまり、

会社が揺らぐような大きな裁量は

社長未満は、

課長も部長も役員も持っていないのですから

誰が辞めたって大損害にはならないのです。

 

 



会社は経営方針で全てが変わります

 

どんなに頭の切れる一般兵がいようと、

一般兵では会社は動かせません。

仕事のやり方を工夫しても

新たなアイディアを出しても

それを採用するかどうかは

突き詰めると、社長です。

  

つまり、経営層から見れば

誰が辞めて誰が残ろうが

決定権のない人間が辞めるだけなのです。

 



早期退職制度は短期間でバッサリ人を減らす事ができる

早期退職優遇制度は

一般目線だと

辞めさせたい人と個別交渉すればいいとか

優秀な人は残したいとか色々思うと思います。

 

しかし、経営者目線だと

財務諸表の重荷である給与なり社会保険料が重くかかる層

スピーディーに整理する事ができる点で行う必要があるのです。

 

つまり、

選別する時間ももったいないし

誰が辞めたって会社は大して困らないから

とっとと片付けたい時にはもってこいなのです。

 

究極な話、

もし、

やめようとする社員が会社にとって”優秀”だったなら、

どうして会社は

早期退職制度を行うほど経営が困窮しているのでしょうか

 

本当に社員が優秀だったなら、

どうして早期退職制度が行われるまで

会社にしがみついていたのでしょうか?

どうして他社から引き抜きが来ないのでしょうか?

 

もちろん、

それまでの会社が好きだった、という方も

大勢いた事でしょう。

 

しかしながら早期退職優遇制度をやる会社は

ある日突然は行いません。

 

遅くても数ヶ月前、

早ければ1年くらい前から

なんとなく、会社にそう言った情報は流れるはずなのです。

もし本当に優秀なのであれば

早々に泥舟からは抜けて

余裕のある転職をするのではないでしょうか。

 

経営層の全員がこう思っている、とは言いませんが

経営層はこの目線を持っていることは確かです。

 

サラリーマンの代わりは星の数ほどいる

自分の周りにいる仕事ができる人が

早期退職制度で職場を去っていくと

「アホな経営層のせいで優秀な人材が流出した!」と

鼻息が荒くなる人は多いものです。

 

自分に仕事のしわ寄せが来ようものなら

頭に血が上ってしまう想いにかられる人も多いでしょう。

  

決して、

優劣の話ではありませんが

残酷な事実として

サラリーマンというのは

経営層未満は、誰でも凡人です。

なんなら社長だって凡人です。

 



本当に”優秀”なら

誰かに雇われることなく

自分で事業を起こして

労働なんかしなくても

不労所得で金持ちになっているはずなのです。

 

いくら高学歴でMBAを持っていたって

自分で事業を起こして会社を拡大できる人なんて

本当に本当に、一握りなものです。

 

一方で、

中卒だけどビジネスを当てて

中小企業の会社の社長さんをやっている人だっています。

 

つまり、優秀な人は

成果と報酬が結びつきにくい

雇われの身であるサラリーマンという職種にはつかないのです。

 

つまり、あなたも周りにいる同僚も

サラリーマンと言う時点で、凡人です。

 

そして、転職を複数回すると

様々な会社の経験値が貯まるものですが

サラリーマンとしての優秀な人って

驚くほどに転職市場にも溢れているし

他社にも溢れているんです。

 

つまり、サラリーマンというのは

誰もが凡人で

オンリーワンな存在ではないし

自分の代わりなんて、いくらでもいるんです。

 

むしろ、会社員なのに

オンリーワンになってしまっている場合は

独りよがりで組織を成長させる事ができていないのですから

これを優秀と言うことはできないでしょう。

 

会社というのは、組織を育ててくれる人が大好きですが

会社から給与をもらっているのに

自分の利益に走る人は願い下げなものです。

  



と言うことで、 

早期退職優遇制度で

”優秀な人”が辞めてしまったとしても

本当に必要なポジションの人材であれば

会社は金を叩いてでも、代わりを雇う事ができます

  

ヘッドハンターを使って、

他社から引き抜く事だってできます

 

だって、いくらでも代わりはいるんですから。

 

組織は変更してから馴染むまで多少時間は必要ですが

それでも新しい人が入ってきますから

新たな視点がはいり

良くも悪くも組織は活性化されていくものです。

 

ちなみに外資系企業では

早期退職をやらなくても数年に一度、

チームのメンバー総入れ替え、みたいな時がありますが

会社は続いていくものなのです。

 



会社がスカスカになる、本当の原因

とは言っても、

やっぱり早期退職で人が流出してしまって

会社がスカスカになってしまったら

どうするの?と、思うでしょうか。

 

早期退職でなくても、

外資系企業では数年に一度

大量の離職が起こって人が入れ替わる事があるのですが

確かに落ち着くまでは、スカスカになります。

 

しかしながら、

早期退職優遇制度で優秀な人が抜けてしまって

事業部がスカスカになって手当てされない場合は、

経営層からしたら

投資する価値がないと思われている可能性が大です。

  

経営層は、一般が思うより、賢い人たちです。

誰よりも会社全体を見ていますし

なんなら外部の経営のプロの意見も聞きながら

お金の動きなど成果を見て投資計画を行なっているのです。

 



 

そんななか、

早期退職優遇制度を行なった会社が

数年後にスカスカになったとしたら

それは社長の経営方針のミスが原因になります。

  

実は、早期退職で人を整理しているような時は

経営陣は新たな成長戦略もほぼ間違いなく検討しています

 

皮肉なことに、

早期退職制度を実施している一方で

すでに新たな事業を見据えて

経営陣クラスに数千万の年俸を置いて

リクルートをかけている、なんてこともあります。

 



魅力的な戦略を作って

会社のビジョンにあった優秀な人材を市場から探して雇い

正しい方向に投資をしながら会社を運営していく、

この全ての決定をするのが社長です。

 

つまり、

会社が危うくなる真の原因は

成長戦略が大ゴケしてしまった、

というのが正しい見解になるのです。

  

優秀なサラリーマンを惹きつけるだけの

面白そうなビジネスを打ち出せないとか

年俸が安くて人を引き抜けないとか

投資が小さくて他社に負けているとか

こう言ったことが主な理由なのです。

 

まとめ:サラリーマンを理解して働こう

早期退職優遇制度について

辛口な、経営層の立場から見解をまとめてみました。

 

こんな見解を見てしまうと

やる気が蒸発してしまいそうになりますが

そもそも、

サラリーマンと言うのは

自分が働かなくても有休が取れるし

社会保険料だって会社が半額負担してくれます。

 

働くなれば傷病給付金だって出ますし

ものすごく守られた立場なのです。

 

いい思いだってたくさんしてきたはずですから

自分の働き方をよく理解した上で

メリット・デメリットを受け入れて

割り切って働いてもいいかもしれませんね。

 

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