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【外資の民がぶった斬る】日本の生産性が低い理由

雑談と時事ネタ

“日本は生産性が低い”

“生産性は先進国で最低”とよく目にするようになりました。

日本政府も”生産性を上げろ!”と

口酸っぱく叫んでいますが

なんだかこれ、

外資系企業で働いている立場からすると

違和感を感じるのです。

ということで

どうして日系企業は生産性が低いのかについて

じっくりと

考察してみたいと思います!



【外資の民がぶった斬る】日本の生産性が低い理由

生産性の算出式、理解してますか

新聞等で言われている

日本の生産性が低い!という話ですが

そもそも生産性ってどういう計算式で

誰が出してるものなのか気になりませんか?

 

私は定義をはっきりさせるために調べてみたのですが

なんとこんな天下り団体がしっかりあるんですね。

 https://www.jpc-net.jp

ここからの引用によれば

いわゆる生産性はいろいろありますが

世の中一般的に使われるのは

いろいろ調べた限りおそらくこちらです。

労働生産性(1時間当たり)=付加価値額➗(労働者数✖️労働時間)

公益財団法人 日本生産本部H Pより

”生産性”というと

無駄なことをしないとか

業務を改善しろとか

いわゆる

付加価値にばっかり

イメージが先行しているように思うのですが

この算数式に基づいて考えると

生産性を改善するには

1.付加価値をUPする

2.労働者を減らす

3.労働時間を減らす

この3つが改善の方策になります。

 

つまり

生産性と言っても付加価値だけでなく

労働者数と時間の削減も同じくらい

キーポイントなのです。

 

日本政府はすでに

この3点に基づいて

人材の流動性を斡旋したり

労働時間について年々規制をかけているわけであります。

 

日系大企業は人余り?!

人材滞留中でメタボな日系企業

平成初期までは

メールやネット、スマホなどもない時代でしたし

同じものを同じように大量に作ればよかった時代です。

こうなると当然、まずは頭数が必要になりますよね。

 

ここにハマったのが人口が厚い段階ジュニア世代までです。

彼らは新卒で企業に入社して

そのまま在籍している人も多いのではないでしょうか。

ところが平成に入ると

世の中の技術の進歩は目まぐるしく進んで

仕事を取り囲む環境は飛躍的に変化しました。

昔は人の手でやっていたことだって

今ではシステムで自動化できる時代になったのです。

普通に考えれば

この場合、人って余りますよね

 

しかしながら日本企業は

政府からの要請もあって

年功序列と終身雇用を忠実に守って来たのです。

この結果、

仕事も人も労働環境も時代に合わせて最適化せず

ダブついた人材が大量に社内留保していることが

問題になって来たわけです。

 

”生産性”が改善されるわけがない理由

こうすると

大量採用時代に雇われた人が

企業に残り続ける限りは

どんなに若手が頑張って付加価値を高めたところで

算数のカラクリとして生産性は低いに決まってんだろ

気づきませんか?

 

私は今の日本の状況は

個人だけの問題ではなく

政府と企業によって引き起こされた

構造的な社会的な問題だと思うのです。

それなのに

早期退職優遇制度というリストラが

年々激しさを増していたり

経団連がいきなり終身雇用のサジを投げたり

ちょっと残酷すぎじゃないの?!!と

驚いているばかりであります。

 



外資系企業は少数精鋭

外資系企業は日系企業と異なり

雇用を確実に守れという

日本政府の基本概念を持たない企業が多いです。

 

また、

日系企業のように新卒一括採用はせずに

インターンシップで芽を出した人を雇ったり

基本的には中途採用で

求められた職務ができる人を

必要な時に必要なだけ雇います

 

外資系企業はコストに対して非常にシビアであるため

常に採算について厳格に管理をしています。

 

これにより

採算が合わないとか

将来の発展性が乏しいと思われれば

事業部ごと畳んで

従業員には退職パッケージをつけて退職してもらったり

組織として抱えていたくないと判断した従業員は

日本法人であっても自主退職に追い込まれるので

会社にのんびり在籍することはできないのです。

 

加えて、

欧米はシステムへの投資も活発ですから

人の頭数も減らして

管理工数自体を効率化していたりします。

 

このように

の時々の目指すべき付加価値が明確で

必要な人員を正確に計算して

必要な人を雇っていれば

算数的には

生産性は必然的に高まりますよね。

 

欧州では雇用を守る傾向があるとはいえ

流石に日本のように

いつまでもゾンビ従業員を抱えることはしません。

  

私が以前働いていた企業では

本国で銀行の大規模リストラが行われていた時に

銀行から流れて来た、という人も結構いました。

 

現代の日本がこれからまさに

この動きを始める、と言ったところになってくるのかなと思います。

 



日系企業で残業が定着した悲しき理由

日系企業はダラダラが好き

日系企業は

バブル期までに長時間労働が美徳とされてしまい

さらには平成に入ると

給与を抑えることで雇用を保つように

企業は変貌を遂げてしまいました。

こうなると

仕事を効率化して短時間で成果を出すのではなく

残業をする

という文化が定着してしまったのです。

 

現代の社長以下、管理職世代は

昔のモーレツ残業文化を見て

それが良いものとして認識して来ましたから

頭ごなしに残業はダメだと言われても

感情がついていかない面もあるかもしれません。

 

上層部が

残業=”仕事ができる人”という

文化を変える気がなく

残業しないと稼げない仕組みを変えないのですから

下々が残業を減らす気になんてなるわけがありません。

こんな状況では

生産性なんて改善されるわけねえじゃん、になるのです。

 

外資系企業は、時は金なり

外資系企業では

残業したり週末にも働くことが認められるのは

管理職で年俸制の人が基本でして

これ以外の人の残業は

マイナス評価になります。

 

外資系企業としては

会社の利益をダラダラ仕事して垂れ流すことは許さん

という姿勢なのです。

 

外資系企業で働く人は

例え日本人であってもこの文化をよく理解しているため

出来る人ほど本当に残業をしません。

 

残業時間が多ければ

人事や上長に呼び出されて

残業を具体的に減らすための

改善計画を提出することすらあります。

  

残業について他の国を見てみると

例えば

ドイツは国として残業を禁止しているため

どれだけ緊急事態でも

スタッフは16時になればPCを落として即帰りますし

アメリカは残業すると自分の評判が下がるので

帰宅してからコソコソやって

翌朝までに仕上がっている体にする

という人までいます。

それくらい、

残業というのはネガティブにみられるものなのです。

 

このように

会社の文化として

残業は仕事ができない人が会社の金を使い込む良くない行為である

という認識があるが故に

短い時間でどうしたら成果を出せるか

個々が日々考えて自分で実践しているのが

外資系企業なのです。

 



改革はトップから、が必須な理由

全ては社長に行き着く

会社という組織は言わずもがな、

ピラミッドでできています。

最終的に全ての判断が社長によって下されるため

社長というのは

その会社で起きていることに対して

全ての責任を負わねばなりません

経営判断を間違えた、という目立つことだけではなくて

聞いたこともない部署で横領があったとか

どっかのチームの人間関係が悪いとか

そんなことまで全部ひっくるめて

社長がその会社で起きている事象の文化の要になるのです。

 

日系企業の社長さんは多くが新卒生え抜きで

社長が変わったからと言って

会社が大きく変わることは少ないと思います。

日系企業はピラミッド型組織ではあるものの

役職者と一般職の役割が大変曖昧なことも手伝って

ピラミッドの下層がカバーしている

ということもあります。

よく言えば、現場力が高いのです。

 

このため多くの日本人は

社長がいかに会社に影響するかを

理解していない人がほとんどです。

さらにはピラミッド組織が

あまりうまく機能していないため

改革のスピードも遅れがちなのです。

 

一方で外資系企業では

ピラミッド組織は絶対であり

特に上場企業の社長は

株価をあげろという明確な目標を

課されていますから

入社して来てすぐに

強烈なリーダーシップを発揮します。

社長からの号令には

物凄いスピードでどの部署も従うことになります。

まさに改革はトップから、というわけですね。

 

例えば最近なら

オリンパス、日本マクドナルド、SHARPなど

外国人経営者が入った途端に

劇的に経営に変化が見られた会社というのがありました。

 

中で働いている人たちが

全員変わったわけではありませんから

まさにトップの手腕によって

会社の未来が変わってしまうことが

見て取れるのではないでしょうか。

 

上が変われば下も変わる

日本は上層部に目を向けずに

ピラミッドの下層部に位置する、

一生懸命働いている人に押し付ける傾向があるのですが

これではいつまで生産性なんて上がりません

ピラミッド下層部が動いたところで

変化を起こすのは難しいからなのです。

  

私は超日系企業から外資系企業へと移ったわけですが

外資系企業日本法人では

同じ日本人であっても

日系企業のように

人材の滞留や長時間労働は起こりません。

 

これは単純に

社長以下、

経営陣や管理職が

日系企業とは全く異なるからなのです。

ピラミッド組織の上層部が

トップダウンで旗をブンブン振ってこそ

組織というのはガラッと変革するものです。

 

まとめ

なぜ日本の生産性が低いのかについて

考察して来ました。

 

生産性が低いというと

だから日本人はダメなんだ、という声も聞きますが

この裏には実は

政府と企業により引率された

構造的な社会問題が潜んでいたことにも

目を向けられると

もう少し日本が見えてくるかもしれません。

 

日本は労働の転換期ですが

今後良い方向に向かっていくことを

しがないサラリーマンの一人として願って止みません⭐︎

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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