2012年に第2次安倍内閣が発足した際に
政府戦略が立てられた中の重点戦略として
”女性の活躍”とキャッチコピーをつけ
それを補完するかのように
ダイバーシティ、という言葉も叫ばれ始めました。
”ダイバーシティ(多様性)”
”女性の活躍”
という言葉が
盛んに日本で叫ばれるようになって
もう10年くらい経つことになるのですが
周りを見渡して
浸透したと
実感がある人は少数なのではないでしょうか。
本日は
日本のダイバーシティがなぜ進まないのかについて
”女性の活躍”にも言及しながら
持論を語ってみたいと思います!
日本の”ダイバーシティ”はスタートが違う
税金足りないだけっすよね?
そもそも日本は
バブル崩壊後もなんだかんだで
中高年男性中心の終身雇用、年功序列を
頑なに守ってきました。
こうなった理由は企業にも国民にも責任がありまして
以前の記事も参考にしてみて欲しいのですが
社会保障についてはこちら↓
日本の生産性が低い理由↓
こうした雇用形態を続けているなか
人口が厚い世代が順々に
高齢者になる一方で
日本の人口は見事に低下の一途を辿り続けています。
そこで高齢者を支えるための納税者が足りないので
乱暴に行ってしまえば
女も戦線に立って納税せよと言わんばかりに
女性の活躍だのダイバーシティだの叫び始めたのが
日本における”ダイバーシティ”の発端になります。
欧米のダイバーシティーとは
外資系、特に欧米企業の
ダイバーシティというのは
政府から押し付けられたものではなく
ダイバーシティがないと
ビジネスが成り立たないから始まってきたような側面があります。
さらに”女性の活躍”は
女性達本人が立ち上がって権利を獲得してきていたり
そこに少なからず女性たち自身の意思があったことが
ポイントではないでしょうか。
日本のダイバーシティや女性の活躍は
政策のミスリードで税金が足りないから
どいつもこいつも働かせて納税させるために
経団連を通して国民に押し付けているのですから
ちょっとスタートからして、なんだか、無理があると思うのです。
ダイバーシティ=納税者を増やす、の隠語
若い日本人男性に光が当たらない不思議
本来、多様性を考えるなら女性だけでなく
・若手男性
・外国人
・中途採用者
・キャリアブランク者
などなどと言った人たちにも
活躍してもらうことを考えてこそナンボだと思うのです。
ここで特に不思議なのが
なぜ若い日本人男性にスポットライトを当てないのか、です。
近年、若い日本人男性について言及されるのは
イクメンになれくらいしかないのって
なんだかおかしいと思いませんか?
どうして、
若いうちから稼げる社会にしよう!ではないんでしょうね。
政府のお爺さんたちが
自分の席を譲る気がないし
長期雇用で社会保険料を長く徴収したいから
すでに働いている
若い男性を支援する気がないのでしょうか。
日本のダイバーシティ=納税者を増やす、の理由
ダイバーシティというと
私が経験してきた外資系欧米企業や
国内外で働く友人の話を聞いても
主に人種の方にフォーカスされているように感じます。
日本のように
ダイバーシティといえば、女性!
という構図って、個人の経験では見たことがありません。
これを実感している立場から見ると
日本のダイバーシティって、
”納税者を増やしたい”の、隠語だとしか思えないのです。
外国人を受け入れるより
すでに日本に生まれ育って
日本の教育を受けている女性を
働かせた方が効率がいいですし
扶養から外れて貰えば税支出も抑えられますからね。
日本政府が意味する”女性の活躍”の定義とは
”女性の就労は進んでいるが”の本当の意味
”女性の活躍”というと
国民は
「専業主婦は活躍していないっていうのか!」とか
「すでに頑張ってるじゃないか!」というのですが
政府は国民の人権について
言及しているのではないのです。
政府が意味する
”女性の活躍”を分かりやすく翻訳しますと
扶養を外れて(国民第3号被保険者)
健康保険、介護保険、住民税、所得税、年金を
納税していることなのです。
これを表すかのように
新聞などでは女性の活躍についてお決まりのように
以下が書かれることが多かったり
日本では女性の7割がなんらかの就労に就いているがそのうち半数は非正規で働いている
第2時安倍政権では
扶養制度である国民第3号被保険者制度の廃止を
検討していました。(あっさり頓挫しましたが)
さらに
女性が生涯に産む子供の数は下がり続けており危機的状況である
みたいなこともお決まりのように言われます。
つまり
日本政府が意味する”女性の活躍”をもっと噛み砕いていうなら
男性と同等に働き、扶養を外れて納税してもらい
さらには
子供を産むことなのです。
この政府の要望を
ふざけんなと思うか
まあそりゃそうかと思うかは
人によって感覚は大変違うことかと思いますが
財政が厳しい日本政府にとっては
国民の個々の幸せを考慮する余裕なんか日本の財布にはねえよ
っていうことは明白ですよね。
お手本にしたい、外資系企業のダイバーシティと女性の活躍
意欲ある若者と女性が集まる、外資系企業
私は超日系企業で働いていた時
もともと男性が多い業界、職種ということもありましたが
私以外の女性はアシスタントだったり
派遣社員だったりで
いわゆる総合職レベルで一人前働いている人や
女性の管理職は皆無、という状態でありました。
そんな環境にも疑問を覚えて
外資系企業に転職してみると
女性でトリリンガルで仕事も有能なマネージャーがいたり
アラサー男性や外国人の管理職がいたり
本国から駐在員として飛ばされてきた外国人も
部門によってはたくさんおりまして
文字通りのダイバーシティに面食らってしまったのです。
外資系企業日本法人では
中高年の日本人男性はむしろ、マイノリティなのです。(会社によりますが)
なぜ外資系企業はダイバーシティが当たり前なのか
本国の文化を受け継ぐから
国にもよりますが
日本は世界男女平等ランキングも表している通り
筋金入りの、男尊女卑の国です。
裏を返せば女性はまだ男性に守られている部分もあるのですが
でもやっぱり、本当に、やばいくらい、めちゃくちゃ遅れています。
日本以外でも女性の立場向上は課題ではありますが
それでも日本の男尊女卑は
日本人の自覚より、むしろ日本国外に広く知れ渡っているほどです。
そんな状況ではありますが
外資系企業は日本法人であっても
本国の文化を強烈に受け継ぐことになります。
したがって
職場で仕事するときは性別を意識する必要はなく
誰でも一個人として普通に会話ができるのです。
ただし、女性だから、若手だからといって
手加減されないのも欧米です。
お子さんが熱を出そうと
自分の仕事は持ち帰ってやり切る必要がありますし
女性でも良い勢いで叱責されることもあるでしょう。
知識が足りないなら会社は与えてくれませんから
自分で勉強する必要があります。
特定の人材を集める必要があるから
外資系企業ではどこの日本法人でも
専門スキル&経験✖️語学力✖️本国の文化に馴染める人
を、常に探しています。
そしてこの人材ですが
日本人の中高年男性ではとても足りないのです。
新卒一括採用で日系企業に入り
長年同じ企業にいる方が今の中高年には多いため
そもそも転職するには専門性が不足していたり
外資系企業のスピードや文化に馴染めなかったりすることも多いです。
そうすると結果として
・若い男性
・日本人女性
・新卒一括採用に乗れなかったけれど能力のある人
・外国人
と言った、
日系企業では日の目を浴びない人たちが集まって
多様な意見を交わしながら働くことになるのです。
多様な人たちが集まるため
彼らをまとめる管理職の労力は膨大ですが
これぞダイバーシティのあるべき姿、
とも言えるかもしれませんね。
まとめ
日本のダイバーシティや、
女性の活躍についてお話ししてきました。
これらの社会の変化には時間がかかるものですが
個々の人権が尊重されながら
環境がいい方向に向かっていくといいなと
しがないサラリーマンの立場から思っております!
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