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【海外は危険?】アメリカvsヨーロッパvs日本の治安をデータで考察してみた【日本は安全?】

海外情報

いやー、日本って治安が良くて、最高だよね

海外だと女が夜道を歩くなんて無理!日本ってすごい〜

これは、日本人ならほとんどの方が思っていることではないでしょうか。

実は筆者は日本で空き巣に入られた事があるので日本の治安を全く信用していないのですが、ここで改めて、アメリカvsヨーロッパvs日本の治安について、データで検証してみましたのでご紹介します!

この記事を読むとこんな事がわかります。

  • 日本の治安が本当に良いのか?
  • アメリカの治安がどれくらい悪いのか?
  • ヨーロッパの治安がどの程度なのか?
ブログ主Ashley
ブログ主Ashley

欧州系大企業でマネージャーのサラリーマン。

短大を卒業し、日系中小企業で7年半(1社)従事。ブラック安月給に耐えきれず、働きながら大学を卒業学歴をグレードアップ、さらに外資系企業に転職を成功。現在外資系企業合計13年目全て正社員で勤務中。瞬間風速的に日系大企業にいたこともあり。留学なし、オンライン英会話で、外資系企業で働ける英語力を身につける。

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各国の”治安”は正確には比較できないが、、

先にお断りしますが、実は各国の治安というのは正確に数字でイコールコンディションで横比較することは不可能になります。

なぜかというと、各国で法律が異なり、警察組織も文化も異なるからです。

A国では犯罪になるけど、B国では合法だったり、A国では犯罪としてカウントされるけどB国ではあまり真面目にカウントされない、みたいなことがあると言うことです。

例えば、命にかかわらないスリなどのいわゆる軽犯罪は、日本では一生懸命警察に行ったりするものの他国ではそもそも警察に行かない、警察もまともに取り合わない、ということもあります。

国によって法律も警察も違うのに、各国の治安って、どうやって比較すればいいの?

そんな中、筆者は考えました。

命を落とした人数ならば、各国それなりに精度が高く、比較ができるのではないか?

ということで、本記事では、不運にも命を落としてしまった方&薬物汚染で治安を比較していきたいと思います!



人口10万人あたりの殺人発生割合で見る、各国の危険度

命を落として殺人と認定された方の人数を人口10万人当たりに換算した数字が下記となります。

  • 日本、シンガポール  0.2人
  • 中国、韓国 0.6人
  • イタリア 0.67人
  • ドイツ 1人
  • イギリス 1.2人
  • フランス 1.3人
  • カナダ 1.8人
  • アメリカ 5.3人

こう見ると、日本とシンガポールだけが極めて低いですね。しかし、みなさんの肌感覚的に韓国がめっちゃ危なくて旅行にもいけない、という感じはしないと思います。そう考えると日中韓、シンガポール、そしてイタリアは重犯罪については大体同じくらいのレベル感、と言えるでしょう。

この数字は10万人当たりの人数ですから、1名くらいまではほとんど大差ない、と言えるのではないでしょうか。そうすると、EU のG7加盟国と日本は、殺人のリスクで言えばざっくりみればあまり変わらない、とも言えるのではないでしょうか。これは筆者の肌感覚的にも、まあそんな感じかな、と思える数字です。

さて、ここで大きく注目すべきが、アメリカです。

日本を除くG7は概ね10万人当たりに命をおとす方は1名強くらいのところ、アメリカは5名を超えています。ざっくり言ってしまえば、アメリカはG7先進国と比べ殺人に出くわすリスクが5倍高い国ということがわかるのではないでしょうか。

アメリカと同レベルはアフリカのスーダンで、10万人当たり5.16名。数字だけ見てしまえば、アメリカよりスーダンの方が安全、と言うことになります。ちなみに人口10万人に対する殺人発生割合が最も高いのはエルサルバドルで、61.8名とのことでした。

出典はこちら

Murder Rate By Country
Murder rates are rising in some countries across the world, the highest being in El Salvador, Jamaica, and Venezuela.

薬物中毒で命を落とす人の割合がイギリスの2.5倍以上のアメリカ

薬物中毒は深刻な社会問題

日本にいるとなかなか実感がないのが、海外における薬物の深刻度ではないでしょうか。特に欧米はかなり緩い、というか警察が追いついていないのが現状です。街を歩いていても、少し裏路地に入ると何やらゴソゴソと怪しい動きをしている人はいるものです。

薬物は街中のあらゆる治安にも直結するということで、ヨーロッパとアメリカで薬物により命を落としてしまった方の人数を見てみましょう。

Nearly 841,000 people have died since 1999 from a drug overdose. In 2019, 70,630 drug overdose deaths occurred in the United States. The age-adjusted rate of overdose deaths increased by over 4% from 2018 (20.7 per 100,000) to 2019 (21.6 per 100,000).

https://www.cdc.gov/drugoverdose/deaths/index.html

こちらはアメリカの保健省、CDCからのデータとなります。

要約すると、2019年にアメリカでドラッグにより亡くなった方が年間70,630人人口10万人当たりに換算すると、薬物で命を落とす人は21.6人となります。

ここで、比較対象としてヨーロッパを見てみましょう。

https://www.emcdda.europa.eu/system/files/publications/11485/20193286_TD0319444ENN_PDF.pdf

It is estimated that at least 8 238 overdose deaths occurred
in the European Union in 2017. This rises to an estimated
9 461 deaths if Norway and Turkey are included,
representing a stable figure (an increase of 0.7 %) compared
with the revised 2016 figure of 9 397. These overall
numbers must be understood as underestimations, as there
are limitations to drug-induced deaths data, particularly to
European cumulative totals (see the box ‘Monitoring
drug-induced deaths’, page 6). As in previous years, the
United Kingdom (34 %) and Germany (13 %) together
account for around half of the EU total. This relates partly to
the size of the at-risk populations in these countries, but
also to the under-reporting in some other countries.

https://www.emcdda.europa.eu/system/files/publications/11485/20193286_TD0319444ENN_PDF.pdf

要約すると、2017年にEU域内で命を落としたのが合計8,238人。ノルウェーとトルコを含めると9,461人が死亡となっています。その中でもイギリスとドイツだけでEUの半数を占めていますね。

ここからわかるのは、ヨーロッパの中で薬物により命を落とす人が多いのは全体の34%を占めるイギリスと言うことです。

それでは、イギリスでどれくらいの方が薬物により命を落としたのか、みてみましょう。

In 2020, 4,561 deaths related to drug poisoning were registered in England and Wales (equivalent to a rate of 79.5 deaths per million people); this is 3.8% higher than the number of deaths registered in 2019 (4,393 deaths; 76.7 deaths per million).

https://www.ons.gov.uk/peoplepopulationandcommunity/birthsdeathsandmarriages/deaths/bulletins/deathsrelatedtodrugpoisoninginenglandandwales/2020#:~:text=The%20rate%20of%20drug%20poisonings,2019%20(4%2C393%20registered%20deaths).

2020年にイギリスで薬物により亡くなった人が4,561人。100万人当たりに換算すると、76.7人となります。

アメリカと比較するために単位を揃えると、アメリカでは100万人当たり薬物で命を落とす人が210人を超えます。つまり、アメリカではイギリスの2.5倍以上、薬物で命を落とす方がいる割合となるのです。

どれほどアメリカの薬物が深刻であるか、わかるのではないでしょうか。



日本が薬物を抑え込んでいることは世界表彰レベル

https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/torikumi/ より

こちらは厚生労働省からの資料で、調査年は非常に古くはありますが、それでも大体の傾向を掴むには役立つでしょう。

ここからもわかる通り、日本における薬物の管理は世界で表彰されるレベルで警察が頑張ってくださっている結果、極めて低いレベルであることがわかります。

G7諸国と比較すると日本だけが極めて厳しく薬物を取り締まることに成功している現実については、大麻くらい許せという一部の世論もありますが、筆者は断固反対です。

なぜならば、海外現地に行くとわかるのですが、せっかくそれなりの暮らしができたはずの人がちょっとの気の緩みで薬物に手を出して人生を台無しにしていたり、それが治安の悪化に繋がっていることが多く、ここを日本政府が抑止しているのは本当に素晴らしい成果だと言えるでしょう。



”日本は治安が良い”に騙されるべからず

日本って、本当に治安が良くていい国だよね!

こういうふうにおっしゃる日本人は多いものです。海外から来た方も同じように言う方はいます。確かに、アメリカは段違いに危険なため、アメリカと日本を比べてしまったら日本は平和です。

薬物中毒者がいないし、欧州の鉄板であるスリ集団も日本では近年は稀。ホームレスも慎ましく暮らしているので、確かに一見、日本は治安がいい国に見えてしまいますよね。TVなどでもガンガン、日本は安全だ!と流したりします。

しかし先に説明した通り、欧州G7国と日本を比べた場合、人口10万人当たりの殺人の割合だけ見てしまば、治安はあまり変わらないと言えるでしょう。

さらに、女性については日本は決して、油断できない国です。女性自身と、女の子を持つ親御さんは、絶対に油断してほしくないのです。

なぜかというと、日本は世界でも最も殺人件数が少ないと言われていますが、その内訳のほとんどが身内で起きており、さらに殺人被害者の多くが女性で、これは諸外国と比べても女性が被害に遭う件数が多いのです。

それでは、日本の犯罪死亡者数(殺人に加えて傷害致死、業務上等過失致死傷などを含む)の推移をみてみよう。犯罪死亡者は着実に減ってきている。2011年に969人と1000人を切り、以降毎年減少し、2018年には690人となった。こうしたデータを見てみると、確かに日本は安全な国であるようだ。

では、別の見方をしてみよう。前述の国連の報告書にもある通り、殺人の大多数(8割とも言われる)の被害者は男性だと言われている。では、日本の場合はどうであろう。

警察庁発表のデータによると2018年は、男性が404人、女性は286人であり、男性の方が1.5倍ほど多く、約6割である。フランスでみると8割以上が男性である(※1)。 これはフランスに限ったことではなく、世界標準的な数字であることから、日本は女性が犯罪被害者として殺される確率は高いと言えるのではないだろうか。

https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5d9ab3a5e4b0993898024671

犯罪死亡者数を殺人罪の刑法犯被害死亡者に限定してみてみよう。2018年のデータでは、690人のうち殺人による死亡者は334人、業務上等過失致死傷が196人、傷害が67人、過失致死傷が14人となる。これを女性の死亡者数でみると殺人が179人、業務上等過失致死傷が34人、傷害が29人、過失致死傷が8人となり、圧倒的に殺人が多い。ここで着目すべきは、殺人による男性の死亡者は155人と女性の179人よりも少ないのである。この傾向は、2017年では、133人対173人、2016年では、165人対197人と傾向は変わることなく、女性が男性を上回っている

https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5d9ab3a5e4b0993898024671

殺人まで行かなくても、日本は女性に対する犯罪はまだまだ甘く、メディアでも報道がまともにされない現実があります。ストーカーやDV、性犯罪など、特に首都圏では成人するまでに一切犯罪に遭っていない女性の方が珍しいほどではないでしょうか。

このほかにも日本の犯罪データを警視庁の統計から見てみると、以下の通りです。

日本国の刑法に値する認知されている犯罪が568,104件。確かに殺人は少ないとはいえ、それでも874名の方が亡くなっています。また、注目すべきは窃盗犯。約38万件起こっています。特に首都圏の場合、あなたの周りにも一人くらい、車が盗まれたと言う人や空き巣被害にあった人、いるのではないでしょうか。

これらの犯罪については国ごとに法規も警察も異なるため横比較はできませんが、日本も100%安全かというとそうではない、ということがわかるのではないでしょうか。

ちなみに筆者は日本で一人暮らししていた時に空き巣に入られ、散々な目にあった事があります。。



認知件数

罪種2021年 1~12月
刑法犯総数
568104 
凶悪犯4149 
凶悪犯殺人874 
凶悪犯強盗1138 
凶悪犯放火749 
凶悪犯強制性交等1388 
粗暴犯49717 
粗暴犯凶器準備集合
粗暴犯暴行26436 
粗暴犯傷害18145 
粗暴犯傷害 うち)傷害致死63 
粗暴犯脅迫3893 
粗暴犯恐喝1237 
窃盗犯381769 
窃盗犯侵入盗37240 
窃盗犯乗り物盗119336 
窃盗犯非侵入盗225193 
知能犯36663 
知能犯詐欺33353 
知能犯横領1282 
知能犯偽造1893 
知能犯偽造 うち)通貨偽造311 
知能犯偽造 うち)文書偽造1337 
知能犯偽造 うち)支払用カード偽造25 
知能犯偽造 うち)有価証券偽造165 
知能犯汚職72 
知能犯汚職 うち)賄賂47 
知能犯あっせん利得処罰法
知能犯背任63 
風俗犯7880 
風俗犯賭博116 
風俗犯わいせつ7764 
風俗犯わいせつ うち)強制わいせつ4283 
風俗犯わいせつ うち)公然わいせつ2431 
その他の刑法犯87926 
その他の刑法犯うち)占有離脱物横領11746 
その他の刑法犯うち)公務執行妨害2094 
その他の刑法犯うち)住居侵入9780 
その他の刑法犯うち)逮捕監禁271 
その他の刑法犯うち)略取誘拐・人身売買389 
その他の刑法犯うち)盗品733 
その他の刑法犯うち)器物損壊等56925 
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まとめると

治安についてまとめると。。。

■アメリカvsヨーロッパvs日本の治安まとめ■

  • アメリカはG7諸国のなかで5倍以上殺人のリスクが高い
  • アメリカはイギリスより2.5倍ドラッグで命を落とす人がいる
  • 日本の薬物管理世界最高レベル
  • 殺人リスクだけでみると、日本とG7欧州に極端な大差なし
  • 日本女性の殺人被害者が多く、性犯罪も含め、油断は禁物

治安というのはなかなか大きなテーマでまとめるのも大変でしたが、この記事が誰かの役に立てば、幸いです!

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