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外資系企業で在宅勤務が成り立つ理由

仕事術

在宅勤務元年とも言えた2020年ですが、

春先の緊急事態宣言が開けたら

すっかり元どおり

満員電車で怯えながら

都心に通勤している。。と

言う方もいるのではないでしょうか。

 

外資系企業では多くが在宅勤務を継続しており

会社や職種によっては

恒久的に在宅勤務を続けると言うことも

起こっています。

 

そこで、

なぜ外資系企業では

日本法人であっても在宅勤務が採用されているのか

外資系企業で働く中の人の目線から

ザックリとした視点で考えてみたいと思います。

※こちらの記事は、併せてこちらもお読みいただくとわかりやすいかと思います

 https://gaishienglishwoman.com/日系企業と外資系企業の文化の違い/532/

 



外資系企業で在宅勤務が成り立つ理由

働き方に大きな違いが隠れている

外資系企業と日系企業では

同じ日本人が働いていたとしても

企業文化が全く異なります。

 

コロナ以前から外資系企業では当たり前であった文化が

コロナによって在宅勤務が本格施工された今でも

一躍買っているのです。

 

さて、どんな違いがあるのか、みていきましょう。

 



外資系企業サラリーマンは個人主義

まるで個人事業主のような働き方

様々な企業があるけれど、

と前置きした上であえていうのであれば

外資系企業は日本法人であっても

基本的には個人主義です。

 

みんなで話し合って

進捗を確認しながら

助け合って仕事をする日系企業と比べ

外資系企業では

上司から振られた仕事は一人のプロフェッショナルとして

責任を持って自分でドライブして遂行する事が求められるのです。

 

言うなれば、

外資系企業では上司はお客様であり、取引先。

自分はお客様や取引先から仕事を請け負う、個人事業主

だと考えるとわかりやすいかもしれません。

 

個人事業主は仕事を請け負ったら

時間管理含めて自分で仕事を進め

問題があれば自分から声をあげて

周りを巻き込んで進めていく必要があります。

 

一方で、お客様や取引先に対して逐一、

報告やら連絡やら相談をしていたら仕事になりません。

お客様や取引先が求めているのは成果ですから、

あなたがどれだけ頑張ったかなんて

ぶっちゃけどーでもいいんです。

 

一人で出来る前提で雇われている

外資系企業は新卒一括採用をすることは極めて稀であり、

インターンシップから働いているとか中途採用で入社するため、

会社に入社したら

その仕事がプロとして自分で遂行できる事が前提となっています。

 

これは全くの初心者を雇ったり、

全く別の部署から未経験者を移動させる

日系企業と大きく違うところかもしれません。

 

このため日系企業の様な丁寧な引き継ぎはなかったり、

仕事のやり方自体も

細かく指定されていないことも当たり前です。

 

特に業務内容がオペレーションから

企画や管理など上流になればなるほど

仕事の方法は個人に任せられる量が増えていきます。

 

声をかけられるのを待っているのはNG

外資系企業では

仕事を進める上で困りごとや課題があれば

上司が声をかけてくれるのを待つのではなく

自分からどんどん声を上げていく事が求められます。

 

つまりはその人の経験やスキルに加えて、

自分で考えて動ける自発性が個々に求められる

ということになってくるのです。

 

「部下の顔色が見えないから

コミュニケーションが取りにくい」という声も

今年たくさん見ましたが

外資系企業日本法人では

上司が海外にいる外国人という方もいます。

 

この場合はそもそも

上司には頻繁に会えない状態で

日頃から仕事を回していることになりますから

毎日顔を見ないと

コミュニケーションが取れないというのは。。

という感じです。

 

もちろん顔を見れるに越したことはないですが

そもそもコミュニケーションは

基本は仕事を通して取ればいいのです。

 

飲み会とか、顔を見るとかもいいんですが、

基本は仕事が大事なんですよ。

 

この様に、

外資系企業で働いている人は

日頃から自己管理を前提として

自己責任・個人主義の働き方をしていますから

働く場所がオフィスになろうと自宅だろうと

環境に問題がないならどこでもいいのです。

 

ちなみに、

外資系企業なら

個人主義だからチームワークをとらなくていい!

というとそうではありません。

 

外資系企業でのチームワークとは、

あくまで自分の仕事は

自分で完遂する事が前提で

必要な時は周りを助けるとか

他部署や同僚と双方をリスペクトしながら

お互いが気持ちよく働く事が求められます。

 

外資は個人主義なんでしょと思って

社内政治等を無視して一人で突っ走ると

見事に足をすくわれますから

ここは気をつけていきたいものです。

 

日系企業のチームワークが助け合いなら、

外資系企業のチームワークは協業先とのコラボレーション、と言えるかもしれません。

 

 

プロセスより成果を見る

先述でも触れていますが、

日系企業は報告・連絡・相談を密にして

団体でプロセスを確認することを重視する一方、

外資系企業は

一人ひとりに仕事が当てられた後は法律やルールを守って

自分で考えてやって成果出してね

という仕事の渡し方が一般的になります。

 

このため、契約や会社、ポジションにもよりますが

営業さんなど数字で成果が見えやすい職種はもちろんのこと、

その他の職種でも極力目標を数字にしたり、

会社の規定をそもそも統一しておくなどして

評価がしやすい仕組みにしている企業が多いかと思います。

 

さらには年俸制だったり

勤怠管理がスーパーフレックスだったりと

細かな勤怠管理をする必要がない様な

仕組みにしてしまう企業も非常に多いです。

 

こうなると外資系企業では

日系企業の様に働いている時間を監視するという事に

重きを置きません。

 

勤務時間を管理しないなんてけしからん、と

日系企業の偉い人は言うかもしれないのですが

そもそも仕事が早い人はさっさと終わらせて

「もっと仕事します!」と自己申告してくるんですよ。

 

そこで色々やらせてみて

その人の成果の内容をチェックすれば

その人の力量もわかるんです。

 

逆に在宅勤務になってパフォーマンスが悪いのであれば、

具体的にフィードバックを行い、

求めるものをすり合わせして徹底してやってもらう。

 

それでもパフォーマンスが改善されず

問題になっているのであれば、

外資系企業では契約内容に未達という事実を持って

最悪は退職に追い込むことになると思います。

 

ということで、

個人的には”在宅勤務になったら効率が落ちた”、

というのはちょっと全然理論がわからないのです。

 

オフィスにいた時と同じことを同じ様にするのではなく、

どうしたらもっと効率よく仕事ができるか

考えて実行しなければならないのが

在宅勤務とも言えるかもしれないですね。

 



労働時間に厳しい

これも会社により人により職種によるのですが、

私自身もこれまでお会いしてきた外資系企業勤務の方も

基本的に皆さんの多くは残業が嫌いです。

 

日系企業から外資系企業に転職してくる特に若手は、

日系企業の残業が評価される仕組みが嫌だから

外資にきた!なんていう人も意外といるんです。

 

日系企業は残業ありきの仕事の進め方になっており

残業=仕事しているという価値観が強いと思うのですが

外資系企業において残業は

金と時間の無駄遣いをしているとみなし厳しく対応します。

 

残業が多ければ上司は部下を呼んで

どうしたら残業をカットできるか一緒に考えますし

そもそも会社の雰囲気も

慢性的に残業している人=仕事できない人、という空気は強いです。

 

もともと残業が嫌いな人たちが

集まるのが外資系企業ですから

日頃から自分の業務は自己管理して

時間内で仕上げてくる事が前提となります。

 

日系企業の様に

残業いっぱいした人が評価される、

という文化がそもそもないことは

在宅勤務を普及する上でキーポイントだったと言えるでしょう。

 

ちなみに

管理職になると元旦のみ休みで夜中も休日も働くことになりますが、

このクラスは年俸制でそもそも高給なので織り込み済みってことになります。

で、いつでもどこでも仕事ができる様に会社からは良い機械とかも与えられるので、

外資系企業の管理職はバカンス中もPCや携帯は手放しません。

 

以前バカンス中の上司に電話をしたら

「おーちょっと待ってね。

今湖のほとりにいるから、小屋に戻ってパソコン開くわ」と言われまして

在宅勤務どころか、どこでも勤務状態であります

バケーションをぶっ壊してすいませんでした、当時の上司様。

 

まとめ:全体の取り組みが必要不可欠

在宅勤務について日系企業でどうして浸透しないのか

新聞でもネットでも散々話題になった1年でした。

 

個人的には在宅勤務と言うのは

会社の仕組みと文化が整えば

ちゃんとできるはずだと思います。

 

これは会社が制度を変えるだけでもダメですし

管理職や個人の意識を変える必要もありますから

結局は会社全体の本気の変化なしには難しいこと

なんじゃないかなあと思います。

 

言うは易しとは言ったもので、

きっとこの変革は難しいのでしょう。

 

日本の労働環境は現在大きな変革期を迎えており

裁量性労働や個人事業主への契約切替、

雇用の流動など様々な方策が手探りで行われいる昨今ですが、

私は日系企業が外資系企業の様に

JDを導入して個人商店の様な働き方をする様になるとは

現時点ではとても想像ができません。

しかしながら、今後も色々といい方向に変化が起こるといいなあと思っております。

 

 いかがでしたか?

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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