海外から日本に帰ってくると、なんでもスムーズに進んで、やっぱり日本は最高だなあ
アメリカでは大しておいしくもない食べ物が日本の倍以上の値段だった。サービスも悪かったなあ。日本は安くておいしくて清潔で、最高!
海外に長年住んだけど、やっぱり色々不便が多かったし、日本が一番だよ
こんな話を聞いたことはないでしょうか?
確かに日本は、サービス業を中心にさまざまなことがスムーズに運び、なんでも安いし、薬物中毒者もいなければホームレスも少なく、スリなども比較的少なく銃もなくて、なんだかとっても、良い国に見えますよね。
しかし筆者は日本が手放しに素晴らしいとは、全く思っていません。
こんなことを言うと決まって
あなた、海外のいいところだけ見て日本をディスって安心したいんでしょ?出羽守ね!
と言われるので、筆者がなぜ日本を素晴らしいと言えないのか、複数回に分けて詳しく解説していきたいと思います!
欧州系大企業でマネージャーのサラリーマン。
短大を卒業し、日系中小企業で7年半(1社)従事。ブラック安月給に耐えきれず、働きながら大学を卒業し学歴をグレードアップ、さらに外資系企業に転職を成功。現在外資系企業合計13年目を全て正社員で勤務中。瞬間風速的に日系大企業にいたこともあり。留学なし、オンライン英会話で、外資系企業で働ける英語力を身につける。
結論:日本の素晴らしさは、誰かの犠牲の結果である
海外から帰ってきた日本人が賞賛するのが、主に以下でしょうか。
- 日本は電車が時刻通りに来る
- 安くて美味い外食
- 日本はあらゆるサービスが素晴らしい
もし、バブル期のように、労働者の立場もしっかり守られて対価が払われて皆が幸せに暮らせているのであれば素晴らしい国と言えます。
しかし現代日本ではこれらの便利・素晴らしさは殆どの場合で誰かが苦しんでるおかげで自分の利便が手に入っていると言わざるおえません。
あなたのために誰かが見えない所で奴隷労働して苦しんでいる上に成り立っている、ということです。
ちょっとちょっと筆者さん、言い過ぎじゃないの?
と、思うでしょうか。
しかし、現実問題、日本では全般において誰でも使える格安サービスにおいても、他国の五つ星レストランのような過剰で完璧なサービスを要求されています。要求が通らなければ癇癪を起こして怒鳴りつける客がいたり、最近ではSNSに投稿し吊し上げるのが流行ってきてしまっています。
1分遅れただけで電車はひたすら謝罪。乗客は激しく謝罪を要求。運転手は社内でも怒られる。この結果、追い詰められた労働者がJR西日本の福知山線の様な大惨事を起こした悲惨な過去すらあります。
日本の飲食店やサービスは、多くがアルバイトや安い給与で雇われた人たちが、給与に見合わない完璧なサービスの提供を求められます。コンビニ店員がクソ客に絡まれる、と言うことも珍しくありません。
海外なら良いサービスを受けたいなら沢山お金を払って、高級な場所に行く必要があります。それでも間違えられたりすることも別に普通です。下手に文句をつけよう物なら、店側から追い出されます。一方、日本では客の暴挙が曲がり通ってしまうのです。恐ろしくないでしょうか?
”自分様”のために、相手も自分も追い詰める日本人
日本は、自分様のために全てのことが完璧寸分の狂いもなく正しく動いてあたりまえ、と思っています。
一方で、海外では自分のことは自分で確認しろ&多少の不便やトラブルは受け入れる余裕を持て&他人に敬意を持て、というのが割と当たり前です。
海外では、何かと何回も手続きしたり、間違えられることが普通です。ちゃんと完了するまで何回も自分で確認して電話をかけるというようなめんどくささは、もちろんあります。特に外国語が不便な日本人にとっては、非常にストレスに感じることでしょう。しかし、これは逆に言えば、他国ではあなたもそのくらいのユルユルな感じでOKと言うことです。
結局、相手に求めていると言うことは、自分にも返ってきます。
自分様のために寸分の狂いもなく正しく動く社会を求めた末路が、安い給料で、まるで奴隷のような労働環境のもと、沈んだ日本の姿です。
日本では、誰もがストレスまみれ。毎日のように、電車の人身事故が止まらない。鬱憤を晴らすために、SNSでは中傷祭り。でもこれは、素晴らしい国日本を求めた日本人が自ら選んでしまっている結果なのです。
日本で働いたことがある外国人の反応
日本は、観光で短期滞在するには確かに良い国でしょう。
しかし、日本に住むor就労するとなったら、日本は先進国の中では最も劣悪な環境である可能性があると言えるでしょう。
実際、筆者の同僚や知人で日本で働いたことのある外国人の多くが
日本は働いてみると、マジで異常
と言って、自国に帰っていくのです。
筆者の知人のアメリカ人男性は、英会話講師として某大手英会話教室で働いていましたが、毎日終業後に管理に呼ばれて椅子に座らせられ、最低30分はコンコンと説教を食らっていたらしく
俺、ただのバイトだよ?!日本怖すぎるよ!俺、アメリカに帰る!!!
と言って、アメリカに帰ってしまいました。
日本語の過労死という言葉はKAROUSHIと言われ、そのまま使われるという不名誉な事態が起きています。
筆者の肌感覚ではありますが、日本で働く労力を100とすると、他国で働いている外国の方は50くらいです。日本のペーペーの生真面目な働き方と責任感は他国であれば部長以上くらいに相当する肌感覚なのです。
日本ではバイトでもパートでも一般職でも安い給与の職種でも、誰もが完璧以上の仕事のアウトプットを求められます。こんなことは海外では基本的には、あり得ません。
安い労働賃金で社長でもない労働者が働きすぎて心身を病み、命を落とす。そんな恐ろしい国が、日本なのです。
完璧でなくても、それなりに回っているのが海外
日本人の多くが気づいていませんが、日本ほど何もかもを完璧にこなさなくても、他国はそれなりに回ってるんですよ。
電車が来ないとかストライキがあっても代替え手段はあるし、良いサービスを受けたいならきちんと対価を払う。物が壊れてたら自分で連絡して返金か交換をお願いする。もし思った通りの対応をされなかったとしても、ある程度は割り切る。相手が自分のために何かしてくれるを待つのではなく、自分からどんどん動く。
この不便さが逆に自分にとっても回り回って労働者としての心の余裕になるわけです。
えー、そんなのめんどくさいですよ。やっぱ日本は、良いなあ。
と思って、みんなでギスギスしている貧しい国を素晴らしいと言い続けるのか、
確かに日本って、何でもかんでも、求めすぎだよね。自分ももっと、気持ちに余裕を持って、自分も他人も大事にできる生き方もいいかも。。
と、多少の不便を受け入れながら合理的になり、人を尊重しながら自分も余裕を持って生きるのか?
日本人は一度立ち止まり、考えてみる時なのではないでしょうか。
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