昨今日本でも、男女平等の動きが盛んではありますが
私個人としてはどこか違和感が拭えない事もあり
過去に他の国がどうだったのかが気になり
アメリカの過去のフェミニズム運動を調べてみたところ
ちょっと面白い過去がわかりましたので
皆さんに共有したいと思います。
本日の記事はこちらの本を参考にしております。
アメリカ文化を非常に詳細に記述している本なので
今、そしてアメリカの文化で理解できないことがある方は
ぜひお手に取ってみてください!
日本の男女平等と、アメリカのフェミニズムの歴史
日本の男女平等は政府のプロバガンダ?!
日本の男女平等がどうして進まないのかについては
こちらの記事で持論をまとめたのですが
【外資の民がぶった斬る】日本の”ダイバーシティ”が遅れている理由
日本で男女平等!と叫んでいるのは
主に政府であることが大きなポイントではないでしょうか。
日本政府は政府の政策の失態により
少子高齢化の人口構造に対応できる
社会保障改革を行なってこず
その結果、
税収が足りないので女性を新たな納税者として
要は
夫の扶養から外れて一人前納税してくれというのが
日本での”女性の活躍”であり、”男女平等”として
プロバガンダのように叫ばれているのです。
”男女平等”をどれほどの日本女性が望んでいるか?
昭和の家庭像も、幸せだった
昭和の時代、そして平成までは
夫の稼ぎで一家四人が暮らし
妻は夫の扶養に入って子育てと家事ができた時代です。
さまざまな家庭があったとは思いますが
昭和の時代は豊かで
”夫は働き、妻は家庭を守る”
”女性はお茶汲みをして20代半ばで結婚する”
という社会構図は必ずしも
女性にとって不幸だったわけではないと思います。
もしこの社会構図が
女性にとって圧倒的に理不尽で
抑圧され苦しんでいたのなら
女性自身が立ち上がる女性運動が
起こっていたと思うからです。
ここで透けて見えるのは
女性自身が家庭を担う役割を望んでいる人もいたでしょうし
社会で働き納税して経済的に自立し
自分の人生を自分で切り開くことが
女性にとっての幸せかというと
必ずしもそうでもない、
と思っていた人も、それなりにいただろうということです。
そして、
令和3年においても
女性の私個人の肌感覚では
結婚したら仕事を頑張るのは一区切りつけて
夫の扶養に入って家庭に集中する、ということを
望んでいる女性は一定数しっかりと存在する、ということです。
高学歴で稼ぎが良くて真面目で勤勉な男性と結婚して
良い家を買ってもらって主婦として子供とゆったり暮らしたい、、
というのは今でも日本の女性の
サイレントマジョリティなのではないか、と思うのです。
私はこれは無理もない話だと思います。
だって、
先代がこの暮らしをして
幸せにしていることを見てきている人も
たくさんいるからです。
なんで先代はできたのに
私たちの時代でこれが叶わないんだ、
と思うのは不思議ではないでしょう。
アメリカのフェミニズムの歴史
アメリカだって一筋縄では行かなかった現実
アメリカの女性運動、
いわゆるフェミニズムというのは
1950年代、60年代が広く知られているとことではありますが
50年代に入ってからいきなり始まったことではなく
ここで興味深いデータがありますので見ていきましょう。
ギャラップが
「あなたが支持する政党が女性を大統領候補に選んだ時
あなたは支持しますか」という
調査を行なっているそうです。
こんな調査を行うこと自体が
どれほど社会の関心が高かったのかを表しているわけですが、
1937年
支持する・・31%
不支持・・65%
1949年
支持する・・48%
不支持・・48%
このあと、
1955年にわずかに支持が上回り
1971年になるとようやく支持66% 不支持29%に到達し
1987年で支持82% 不支持12%となるのです。
ここに辿り着くまで、
半世紀ほどもかかったということになります。
今、日本で同じ調査をしたらどんな結果が出るでしょうか。
「男女問わず実力のある人がなって欲しい」
とう、なんだかんだ言い訳をつけて
アメリカの1937年ごろと同じ結果が出るのではないでしょうか。
もし、
男性が党首になることを支持しますか、と聞いたら
「男女問わず実力のある人がなって欲しい」なんて
世論はきっと、出てこないことでしょう。
こう考えると
日本の男女平等は
世論についてはアメリカの100年近く遅れている
と言えるのかもしれません。
アメリカの憲法には男女平等が書かれていない
ここで、法律の観点から
アメリカの男女平等がどのようになっているのか
見てみましょう。
アメリカの男女平等法(ERA)は
1972年に連邦議会で可決されたのですが
憲法修正第27条として憲法に
7年以内に全米の3/4以上の州議会の
賛成を取り付ける必要がありましたが
あと一歩で取り付けるところ期限の1979年に達してしまいました。
ここでカーター大統領がさらに3年の延長を認めましたが
最終期限の1982年に達してしまい、
なんと男女平等法案が廃案となってしまったのです。
ちなみにこれが通らなかった背景ですが、
賛成の数は1975年から1980年まで大差ないのに
反対の数が増えていっていまして
1980年の内訳を見ると
男女平等法案に賛成の比率は
男性 61%
女性 54%
男女平等法案に反対の比率は
男性 28%
女性 34%
ということで、
男女平等法案に反対していたのは
女性の方が多かったそうです。
この背景には、
アメリカというのは
憲法や法律にあると全てを変える必要が出てくるほど
極端な国でもありますから
権利を手にするなら義務を背負う、ということがありまして
例えば徴兵だって男女平等に負わなければならなくなります。
女性がためらったのも無理はないかもしれません。
ちなみにこの件、
2020年時点でもまだアメリカの憲法には
ERAにある
”合衆国と各州は、性別を理由に法の下の平等を否定もしくは奪ってはならない”
という、明記がされていないそうです。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/26266
憲法は日本の方が進んでいる
アメリカの憲法に
女性の人権がかいていないというのは
なかなか衝撃的ではあります。
そこで我々日本国憲法を調べたところ
バッチリ書いてありました。
第十四条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
出典 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=321CONSTITUTION
ここについては、
実は日本の方がアメリカより進んでいる、
と言えるでしょう。
権利を手にするときは義務もセットである
男女平等は欲しいけど、社会には守ってほしい、の矛盾
日本の男女平等、を見ていると
いろんな意見を目にします。
会社の中での扱いを同等にしてほしい、ということから
女性政治家や女性管理職を増やそうとか、
女性の産休育休は3年にしろとか
さまざまな意見がありますよね。
ただ、個人としての見解は
日本の男女平等というのは
「権利は欲しいけど、背負う義務は嫌です」というように、見えるのです。
責任も背負いながら
戦い抜こう!という熱い思いは
私としては日本の世論からは感じていません。
こんな矛盾を女性たちが直視して理解し、
権利とともに義務を受け入れる準備ができたとき
本当の男女平等が始まるのかもしれません。
しかしこれが
本当に日本の女性の幸せかというと
ここには疑問符が残るでしょう。
まとめ:男女平等議論は続くよどこまでも
男女平等について、
アメリカの歴史も紹介しながら
お話ししてきました。
男女平等が、日本にとって本当に幸せなのか、
そして個人にとって幸せなのかどうかは
個々しか答えはないのかもしれません。
最後までお読みいただき
ありがとうございました!
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